薬局薬剤師の仕事内容

薬剤師

薬局で薬剤師が何やっているか知らない、そういう方も多いと思います。

実際、筆者も薬剤師になるまで知りませんでした

薬局薬剤師の仕事内容で一番メインになるのが、調剤・監査・服薬指導・薬歴です。

調剤は医師が出した処方箋の内容が間違っていないかどうか確認し、薬を集める作業。

監査は集めた薬の内容と数が間違っていないか確認すること。

服薬指導は患者に薬の処方内容の説明をして、必要に応じて患者の状態の聞き取り・使用方法や注意事項の説明を行うこと。

薬歴は服薬指導した内容を記録すること。

ざっくり説明するとこんな感じです。

薬を集めて渡すだけ、こんなふうに思っている人もいます。

集めて渡すだけとは違うことを説明していきたいと思います。

疑義照会とは、調剤した際に処方内容が間違っている場合、医師に問い合わせをすることです。

中には本気で医師は間違えないと思っている方がいるのでその方には悲報なのですが、医師も人間なので間違えます。

中には「私間違えません」という医師もいるかもしれませんが、見たことはありません。

間違えているかどうかを判断するためには知識が必要です。

例を出すと、ロキソプロフェン錠60mg3錠疼痛時14回分という処方が出た時、薬剤師であればすぐに疑義照会が必要だと気づけます。

ロキソプロフェンの通常量が1回1〜2錠だからですね。

この例だと医師のケアレスミスですが、患者が他の病院でもらっている薬との飲み合わせが悪い薬を処方したり、単純に知らなかったため間違えるということもあります。

全てを把握して間違いなく処方する、そんなことは人間には不可能です。

そのため、処方内容の確認を行い、患者の併用薬・副作用歴を確認し、疑義照会を行うことは薬剤師の役割として重要な業務と言えます。

次に重要な薬剤師の仕事として、患者個人の要望に応えられることだと思っています。

どういうことかというと、患者はそれぞれ背景を持っています。

たくさん薬を飲んでいる、飲み忘れが多い、薬を家族が管理する、嚥下機能が低下している、認知機能が低下している等々。

そういった色々な状況に合わせて、なるべく服用継続しやすいように薬を準備する、薬剤師以外ではサポートしにくい部分です。

例を挙げると、たくさんある薬を用法ごとにパック(一方化)、一方化した包装に服用日を印字することで飲み忘れ・飲み間違いの防止、錠剤が飲み込めない方には粉砕(錠剤を砕くこと)して交付するなどがあります。

こうした薬剤師のサポートは役に立っていると自負しています。

アフターフォローも行いますので、一方化で服用状況(コンプライアンス)が改善しているかどうか、作り方の要望等がないかを服薬指導の際に確認行っています。

なくてはならない、そう思ってもらえるような仕事をしていきたいですね。

また一般の方には分かりにくい業務で老人介護施設(以下施設)と連携するというものもあります。

老後、多量の薬剤が処方されていたり、認知機能が低下(物忘れが増える等)していると、薬をきちんと服用継続することが難しいことが多いです。

薬の中には飲み忘れたり、倍飲んだりすると体調に異常をきたすものもあります。

施設ではそういった危険がないように薬は施設側で管理する、といった対策をしているところがあります。

そのような施設に対して、薬局では施設で管理しやすいようできる限り対応しています。

一方化に日付の印字や用法ごとに色をつけたり、同じ用法の一方化はホッチキスで止めたり、薬を施設まで配達・配薬(薬を交付しやすいようカセットなどに入れる作業)する場合もあります。

これは施設ごとルールが違うので、それに合わせる必要があります。

このような施設との連携は、患者だけではなく施設に従事されている方にも役立てる仕事です。

他にも、看護師やケアマネージャー・訪問看護など他の医療関係の方とも連携する機会があります。

薬局薬剤師は薬局から出ない、と思われている方もいると思いますがそんなことはありません。

また、ここで紹介した仕事内容以外にも、在宅・居宅訪問(患者宅や施設を訪ねる)や学校薬剤師、ドーピングや禁煙・避妊相談など意外と仕事が沢山あります。

筆者にとっても意外でした。

厚生労働省(医師や薬剤師にとっての親玉)は今後薬剤師には物ではなく者(患者)と向き合って欲しいということですので、もっと外に出たり人と関わるようなことが増えてくるでしょう。

薬局薬剤師の仕事内容の紹介は以上です。

ここまで読んでいただいた方に、薬局薬剤師が何をやっているのか、必要なのか、そう言った疑問が減っていてくれると嬉しいです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました